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20代薬剤師の年収|今は低い?職場別の平均年収相場と年収アップ戦略

20代薬剤師の年収|今は低い?職場別の平均年収相場と年収アップ戦略

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「同世代の薬剤師はもっと貰っているんじゃ…」
「うちの職場、給料が全然上がらない…」

20代で働く薬剤師のあなたへ。

その年収の悩み、実はあなたの能力や努力不足が原因ではないかもしれません。

この記事では、転職サービスを用いて転職に成功した現役薬剤師の筆者が、20代薬剤師のリアルな平均年収を、ドラッグストア・薬局・病院といった職場別に徹底比較。

なぜあなたの給料が上がりにくいのか、その構造的な理由を明らかにします。

さらに、現職での評価アップから、年収50万円UPも狙える「転職」という選択肢まで、10年後のキャリアを見据えた具体的な年収アップ戦略を解説します。

この記事を読めば、漠然としたお金の不安を解消し、未来を変えるための次の一歩が見つかるはずです。

この記事を3行で解説

・20代薬剤師の年収は400~550万円が目安。
・年収停滞の原因は職場にあり、転職が有効!
・今の行動が10年後のキャリアと年収を左右!

      SA-YU
(アラフォー薬剤師)

この記事を書いた人

【アラフォー現役薬剤師、SA-YU】 詳細プロフィールはこちら

  • NST専門療法士、スポーツファーマスシスト
  • がん薬物認定薬剤師資格取得経験あり
  • 派遣薬剤師、メディカルライター、ブログ運営、物販などの副業実績有
  • 薬剤師として4回の転職を経験

「薬剤師の転職/副業ラボ」を運営、同じ現役薬剤師に向けて情報発信中!


目次

【結論】20代薬剤師のリアルな平均年収

「自分の年収って、他の20代薬剤師と比べてどうなんだろう?」
「今の給料は、果たして適正なんだろうか…?」

キャリアをスタートさせたばかりの20代薬剤師にとって、年収は大きな関心事ですよね。

この章では、公的なデータに基づいた20代薬剤師のリアルな平均年収を明らかにします。

あなたの現状と照らし合わせながら、客観的な立ち位置を把握していきましょう。


20代薬剤師の平均年収は「400万〜550万円」が目安

20代薬剤師の平均年収は、約400万〜550万円がひとつの目安となります。

新卒1年目から経験を積んだ20代後半までを含んだ金額であり、多くの方がこの範囲に収まるでしょう。

この金額は、国の調査データに基づいています。

厚生労働省が発表している「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、薬剤師の年齢階級別賃金は以下のようになっています。

年齢階級平均年収(※)
20~24歳約428万円
25~29歳約520万円
20代薬剤師の年齢層別平均年収

※「きまって支給する現金給与額」×12ヶ月+「年間賞与その他特別給与額」で算出。
出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」

このデータから、20代全体で見るとおおよそ400万円台前半から500万円台前半が平均的な水準であることがわかります。転職サイトなどの求人情報を見ても、この範囲の年収提示が最も多くなっています。

【実例】

同じ20代でも、働く場所や経験年数によって年収は変わってきます。

  • Aさん(24歳・ドラッグストア勤務1年目)
    • 年収:約420万円
    • 都内の大手ドラッグストアに新卒で入社。店舗業務とOTC販売が中心。
  • Bさん(27歳・調剤薬局勤務4年目)
    • 年収:約480万円
    • 地域密着型の中規模薬局に勤務。後輩指導も担当し、かかりつけ薬剤師として活躍。
  • Cさん(29歳・病院勤務6年目)
    • 年収:約510万円
    • 大学病院でチーム医療に貢献。専門薬剤師の資格取得を目指しており、学会発表などの経験も豊富。

まずは「400万〜550万円」という数字を基準とし比較してください。

もしこの範囲から大きく外れている場合は、その理由を探る必要があります。

年齢によっても年収は変わるため、次に年齢別のデータも見ていきましょう。


年齢別(20代前半・後半)の年収比較

20代の中でも、前半(24〜26歳)と後半(27〜29歳)では年収に約50万〜100万円の差が生まれることが一般的です。

経験を積むことで、着実に年収はアップしていきます。

年収に差が生まれる主な理由は以下の3つです。

  1. 経験年数の差:薬剤師としてのスキルや知識が蓄積され、評価に繋がりやすくなります。
  2. 定期昇給:多くの職場で、年に1回の昇給制度があります。
  3. 役職の変化:20代後半になると、管理薬剤師やリーダー職といった役職に就くケースも出てきます。

先ほどの厚生労働省のデータを見ても、20代前半と後半では明確な差があります。

年齢平均年収(目安)主な状況
20代前半400万~480万円新卒入社。まずは一人前の薬剤師になるための期間。
20代後半450万~550万円業務に習熟し、責任ある役割を任される。キャリアの方向性が見え始める時期。
20代薬剤師の状況と平均年収

【実例】

  • 20代前半の例:新卒で調剤薬局に入社。年収400万円スタートで、3年目には定期昇給により440万円に。
  • 20代後半の例:経験5年目で小規模店舗の管理薬剤師に抜擢。役職手当がつき、年収が530万円にアップ。

このように、20代後半はキャリアの転機を迎えやすく、それが年収に反映される最初のタイミングと言えるでしょう。

20代後半にかけて年収が伸びていくのは、薬剤師として順当なキャリアパスです。

もしあなたが20代後半で、入社時から年収がほとんど変わっていない場合は、昇給制度や評価制度に課題がある職場かもしれません。


他の職種と比べて高い?低い?20代の平均年収と比較

20代薬剤師の年収は、日本の20代全体の平均年収と比較して「高い」水準にあります。これは薬剤師が国家資格を要する専門職であるためです。

国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、全職種の平均給与は以下の通りです。薬剤師の年収と比較すると、その差は一目瞭然です。

対象20代前半(20~24歳)20代後半(25~29歳)
薬剤師の平均年収約428万円約520万円
全職種の平均給与約273万円約389万円
日本の20代 全職種と薬剤師の給与比較

出典:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査

薬剤師は初任給の段階から、同年代の平均を100万円以上、上回っています。

6年制の薬学部で専門知識を学んできたことへの対価が、初任給から反映されていると言えます。

【実例】

  • Aさん(27歳・薬剤師)のケース:年収480万円。大学の同級生(文系卒・メーカー勤務)の年収は400万円ほどで、学生時代の努力が報われていると感じている。
  • Bさん(25歳・薬剤師)のケース:年収430万円。地元の友人(サービス業)は年収300万円台が多く、専門職の安定性を実感している。

友人や同級生と比べた際に「給料が良いね」と言われることが多いのは、こうした背景があるからです。

20代のうちは、他職種と比べて恵まれた年収を得やすいのが薬剤師の大きなメリットです。

社会的な安定性も高く、誇りを持てる仕事と言えるでしょう。ただし、このアドバンテージを活かして30代以降さらに飛躍できるかは、20代の過ごし方にかかっています。


【チェックリスト】あなたの年収、適正ですか?

ご自身の年収が「相場と比べて適正か」を判断するには、平均年収との比較だけでなく、働き方や環境といった複数の要素を考慮する必要があります。

以下のチェックリストで、ご自身の状況を客観的に評価してみましょう。

薬剤師の年収は、以下の要素によって大きく変動します。これらは、あなたの市場価値や職場からの評価を示す重要な指標です。

  • 勤務エリア
    都市部よりも地方の方が、薬剤師不足から給与水準が高い傾向があります。
  • 職場の種類
    一般的に「ドラッグストア>調剤薬局>病院」の順で年収が高い傾向にあります。
  • 役職・役割
    管理薬剤師やエリアマネージャーなどの役職は、手当がつきます。
  • スキル・資格
    認定薬剤師や専門薬剤師などの資格は、手当や評価の対象になります。
  • 残業時間
    基本給が同じでも、残業の多さによって総支給額は大きく変わります。

【あなたの年収、適正?5つのチェックポイント】

以下の項目で、ご自身に当てはまるものにチェックを入れてみてください。

  • □ 地方(三大都市圏以外)で勤務している
  • □ ドラッグストア、もしくは中小規模の薬局で働いている
  • □ 管理薬剤師、またはそれに準ずる役職に就いている
  • □ 認定薬剤師など、手当の対象となる資格を保有している
  • □ 毎月の平均残業時間が15時間を超えている

<診断結果>

  • チェックが3つ以上
    平均よりも高い年収を得ている可能性が高いです。あなたのスキルや環境が正当に評価されています。
  • チェックが1〜2つ
    年収は平均的な水準か、やや高めでしょう。さらなる年収アップのポテンシャルがあります。
  • チェックが0個
    もし年収が平均以下の場合、現在の職場では評価されにくい環境かもしれません。
    年収アップのためには、何らかのアクションが必要な可能性があります。

このチェックリストは、あなたの年収がなぜその金額なのかを考えるきっかけになります。もし「チェックは少ないのに年収は高い」なら、とても良い環境です。

もし「チェックが多いのに年収が低い」と感じたなら、あなたの価値が給与に正しく反映されていないサインかもしれません。

次の章では、なぜ年収に差がつくのか、その具体的な理由を職場や地域別にさらに詳しく掘り下げていきます。


なぜ差がつく?職場・地域別で見る20代薬剤師の年収事情

「同じ20代薬剤師なのに、友人と年収が50万円も違う…」
「働く場所によって、そんなに給料って変わるものなの?」

ここまで20代薬剤師の「平均年収」を見ましたが、実際には働く「職場」や「地域」によって大きな差が生まれます。

ここでは、なぜ年収に差がつくのか、そのカラクリを解き明かしていきます。この違いを理解することが、将来の年収アップ戦略を立てる第一歩になります。


【年収ランキング】一番高いのはドラッグストア?職場別の年収比較

20代の若手薬剤師の年収は、一般的に「①ドラッグストア > ②調剤薬局 > ③病院」の順で高くなる傾向があります。特に初任給では、この差が顕著に現れます。

この年収差は、それぞれの業態の「ビジネスモデル(収益構造)」の違いから生まれます。

職場20代の平均年収(目安)収益の特徴と年収が高い/低い理由
ドラッグストア450万~600万円【高い理由】調剤報酬に加え、利益率の高いOTC医薬品や化粧品・日用品販売が収益の柱。店舗運営や販売業務など、薬剤師に求められる役割が広いため、その分給与水準も高く設定されている。
調剤薬局420万~550万円【中間の理由】主な収益源は処方箋に基づく調剤報酬。ビジネスモデルが安定している一方、ドラッグストアほどの多角的な収益源はないため、年収は中間の水準に落ち着きやすい。
病院380万~500万円【低い理由】主な収益源は診療報酬。公的な性格が強く、利益追求が第一ではない。また、看護師など他職種との給与バランスを取る必要があるため、薬剤師の給与だけを突出させることが難しい。

※年収目安は、大手転職サイトの求人情報や業界データをもとにした一般的な相場です。

【実例】

  • ドラッグストア勤務Aさん(25歳):年収480万円。調剤業務の他に、商品の在庫管理やアルバイトのシフト作成も担当。忙しいが、同年代より給与が高い点に満足している。
  • 病院勤務Bさん(26歳):年収430万円。給与は友人より低いが、抗がん剤のミキシングやDI(医薬品情報)業務など、専門性の高い仕事にやりがいを感じている。

20代で「とにかく早く高い年収を得たい」と考えるなら、ドラッグストアが最も有力な選択肢です。

ただし、ドラックストアは、年収が高い分業務の幅が広く、土日出勤や販売目標が伴うこともあります。

自分は仕事に何を求めるのか(年収、専門性、働きやすさなど)を天秤にかけて、職場を選ぶことが重要です。


大手チェーン vs 中小薬局の年収の違い

意外に思われるかもしれませんが、20代のうちは「中小薬局」の方が「大手チェーン薬局」よりも高い年収を提示されるケースが少なくありません。

ただし、福利厚生や将来のキャリアパスを含めて総合的に判断する必要があります。

この逆転現象は、「採用戦略」と「組織構造」の違いに起因します。

  • 中小薬局が高い理由
    • 採用競争力:大手に対抗して優秀な人材を確保するため、初任給や年収を高く設定する傾向がある。
    • 早期の昇進:店舗数が少ないため、若いうちから管理薬剤師を任される機会が多い。役職手当がつくことで年収が上がりやすい。
  • 大手チェーンが(初任給では)低い場合がある理由
    • ブランド力:知名度や安定性で人材が集まりやすいため、必ずしも高年収を提示する必要がない。
    • 充実した福利厚生・研修:給与以外の部分(住宅手当、研修制度など)が手厚い。こうしたコストが給与に反映されている側面もある。
    • 明確な昇給制度:年功序列や評価制度に沿って着実に昇給していくモデル。長期的に見れば安定して年収が伸びていく。

【実例】

  • 大手チェーン薬局勤務 Cさん(27歳):年収470万円。借上社宅制度で家賃負担が1万円と軽く、可処分所得には満足。キャリア研修も豊富で、将来は本社勤務も視野に入れている。
  • 中小薬局勤務 Dさん(27歳):年収520万円。社長から直接経営について学ぶ機会もあり、将来の独立開業を考えている。責任は重いが、裁量権が大きくやりがいがある。

調剤薬局の場合、「目先の年収」なら中小薬局、「将来の安定性やキャリアの多様性」を重視するなら大手チェーンが有力な選択肢となりますが、どちらが良いというわけではありません。

自分の5年後、10年後を見据えて、どちらの環境が自分の成長に繋がりそうか、という視点で選ぶことが大切です。


病院薬剤師の年収が低いと言われる本当の理由

病院薬剤師の年収が低いと言われる本当の理由は、給与が低い代わりに「キャリア価値」という金銭以外の報酬を得られるからです。

目先の年収だけでは測れない、専門性を高めるための絶好の環境が用意されています。

病院薬剤師の価値は、年収額だけでなく、以下の3つの「非金銭的報酬」とセットで考える必要があります。

  1. 最先端の医療知識・経験
    • 医師や看護師と連携する「チーム医療」への参加。
    • カンファレンスや勉強会を通じて、常に最新の知見に触れられる。
    • 調剤薬局では経験しにくい、注射薬の混合調製やTDM(薬物血中濃度モニタリング)業務などに携われる。
  2. 専門・認定薬剤師への道
    • がん専門薬剤師、感染制御専門薬剤師など、高度な資格取得に必要な症例を経験しやすい。
    • 資格取得を病院が支援してくれる制度(費用補助など)が整っている場合が多い。
  3. 手厚い福利厚生
    • 住宅手当や家族手当、退職金制度などが民間の薬局より充実している傾向がある。

これらの経験や資格は、将来的に転職する際やキャリアアップする上で、年収以上の価値を持つ強力な武器となります。

【実例】

  • 大学病院勤務 Eさん(29歳):年収500万円。30歳を前に「がん専門薬剤師」の資格を取得。この資格を活かし、将来的には製薬会社の学術部門(MSL)への転職も視野に入れている。病院での経験がなければ、このキャリアパスは描けなかった。

病院薬剤師は、「未来の自分への投資」期間と捉えることができます。

20代のうちに専門性を高め、市場価値の高い薬剤師になることで、30代以降に年収を大きくジャンプアップさせることが可能です。

20代薬剤師の職場別年収で比較した際に、病院薬剤師の年収が低いのは、「自分への先行投資」の裏返しなのです。


都会と地方、どっちが稼げる?地域別の年収格差

これは薬剤師という職種の面白い特徴ですが、年収は「都会」よりも「地方」の方が高くなる傾向が明確にあります。

薬剤師不足が深刻なエリアほど、好条件の求人が多くなります。

理由はシンプルで、「薬剤師の需給バランス」が地域によって大きく異なるためです。

  • 都会(東京、大阪、福岡など)
    • 特徴:薬学部のある大学が多く、卒業生がそのまま都市部で就職するため薬剤師の数が多い(供給過多)。企業側は採用に困らないため、給与水準は平均的か、やや低めに落ち着く。
  • 地方(特に北海道、東北、四国、沖縄など)
    • 特徴:薬剤師の数が不足している(需要過多)。薬局や病院は人材を確保するために、高い給与や手厚い福利厚生(家賃補助、引越し費用負担など)を提示せざるを得ない。

実際に大手転職サイトで求人検索をしてみると、「年収600万円以上」といった高年収求人が、都市部よりも地方に多く見つかるはずです。

【実例】

  • 東京23区内勤務 Fさん(28歳):年収500万円。通勤は便利だが家賃が10万円と高く、手元に残るお金は意外と少ない。
  • 地方都市勤務 Gさん(28歳):大学卒業後、Uターン就職。年収は580万円。会社が借り上げた社宅の家賃は2万円で、貯蓄も順調。地域の患者さんとの繋がりも深く、やりがいを感じている。

高年収を最優先事項とするならば、地方への転職は極めて合理的な選択肢です。

年収が上がるだけでなく、家賃などの生活コストを抑えられるため、可処分所得(自由に使えるお金)は都会で働くよりも格段に増える可能性があります。

自身のライフプランや「どこで暮らしたいか」という価値観と合わせて、検討する価値は十分にあるでしょう。


20代薬剤師の年収が「上がらない」と感じる3つの原因

「毎日まじめに働いているのに、給料が全然上がらない…」
「同期と仕事内容は変わらないはずなのに、なぜか評価されない…」

20代薬剤師の多くが一度は抱える「年収が上がらない」という悩み。その背景には、個人の努力だけではどうにもならない、薬剤師業界特有の構造的な原因が隠されています。

ここでは、あなたが感じている停滞感の正体を3つの原因から解き明かします。原因を正しく理解することで、初めて具体的な対策が見えてきます。


理由1:経験年数が浅く、スキルが評価に繋がりにくい

20代、特に前半のうちは、薬剤師としての基礎的なスキルを習得する期間と見なされるため、他の人と「差」がつきにくく、それが高い評価や年収に直結しにくいのが現実です。

多くの薬局や病院では、入社後数年間の評価基準が以下のように設定されています。

  • 評価の重点:「ミスなく、正確に、速く」調剤や鑑査ができるか。
  • 評価の限界:基本的な業務遂行能力は、数年もすれば誰もがある一定のレベルに達してしまいます。つまり、「できて当たり前」の領域を出にくく、プラスアルファの評価を得るのが難しいのです。

例えば、調剤スピードが他の人より1.2倍速かったとしても、それが直接的に薬局の売上を1.2倍にするわけではありません。

そのため、職場側としてもそのスキルを給与に大きく反映させることが難しい、という事情があります。

個人のスキルが「売上」や「利益」といった職場の業績に直結しにくい業務の特性が、評価の難しさに繋がっています。

【実例】

  • 入社3年目のAさん:調剤スピードも速く、自分では一人前に仕事をしているつもり。しかし、人事評価では「基本的な業務要件を満たしている」という標準的な評価しかもらえず、昇給額も同期とほぼ同じ。自分の頑張りが認められていないと感じ、モチベーションが低下している。

Aさんのように、「自分では成長している実感があるのに、評価(給与)に反映されない」というギャップは、多くの若手薬剤師が経験する壁と言えます。

経験年数が浅いうちは、スキルが給与に反映されにくいのはある意味で仕方のない構造です。

「ミスなく正確に」という土台を固めることは非常に重要ですが、それだけでは年収アップは頭打ちになります。

「自分ならではの価値」をどう示していくかが、この壁を乗り越えるカギとなります。


理由2:昇給テーブルが年功序列で決まっている

あなたが年収の上がりにくさを感じている最大の原因は、個人の頑張りよりも勤続年数を重視する「年功序列型」の給与体系である可能性が高いです。

特に、歴史のある病院や大手企業にこの傾向は根強く残っています。

年功序列型の給与体系には、以下のような特徴があります。

評価軸年功序列型成果主義型
給与の決まり方年齢や勤続年数に応じて一律に昇給個人の業績やスキルに応じて昇給・昇格
メリット安定性がある、長期的に働けば確実に給与が上がる若手でも成果次第で高い給与を得られる
デメリット若手のうちは成果を出しても給与に反映されにくい評価基準が曖昧だと不公平感が出やすい

多くの伝統的な組織では、薬剤師の評価を客観的な数値(売上など)で測ることが難しいため、公平性を担保するために「勤続年数」という分かりやすい指標を用いがちです。

これは組織の安定運営には寄与しますが、意欲的な若手にとっては「頑張っても報われない」と感じる原因になります。

【実例】

  • 中規模病院勤務のBさん(28歳):業務改善提案や後輩指導に積極的に取り組み、部署内での評価は高い。しかし、病院の給与規定では「30歳までは一律で年5,000円の昇給」と定められており、全く仕事に意欲のない先輩よりも給与が低い状況に納得がいかない。転職を考え始めている。

このように、制度そのものが年収アップの足かせになっているケースは少なくありません。自分の職場の就業規則や給与規定を確認してみると、原因がはっきりするかもしれません。

もしあなたの職場が年功序列型であるなら、今の職場にいる限り、20代で年収を飛躍的に上げるのは非常に困難です。

昇給を待つか、成果を正当に評価してくれる別の環境(成果主義の企業や、ポストが空いている中小薬局など)に移るか、という選択を迫られることになります。


理由3:日々の業務がルーティン化し、付加価値をつけにくい

毎日、処方箋通りに調剤し、服薬指導をする――。この繰り返しの中で、自分ならではの「付加価値」をどのように生み出し、アピールするかが分からなくなってしまうことも、年収が上がらない一因です。

薬剤師のコア業務である調剤は、正確性が第一であり、個人のオリジナリティを発揮しにくい側面があります。

その結果、以下のような思考に陥りがちです。

  • 思考のルーティン化:「言われたことを、決められた通りにこなす」ことが仕事の中心になり、プラスアルファの行動を起こす意欲が湧きにくい。
  • スキルのコモディティ化:「誰がやっても同じ」と見なされやすい業務が多く、自分の市場価値を意識しにくい。

職場が社員の給与を上げたいと思うのは、その社員が「職場に利益をもたらしてくれる」あるいは「将来的に利益をもたらす存在に成長してくれる」と期待する時です。

つまり、日々の業務をこなすだけでは、その期待を超える「付加価値」を職場に提供しているとは見なされにくいのです。

【実例】

  • 調剤薬局勤務のCさん(26歳):仕事には慣れたが、毎日同じような処方箋を扱い、同じような服薬指導をする日々にマンネリを感じている。「何か患者さんのためになることをしたい」とは思うものの、具体的に何をすれば評価に繋がるのか分からず、行動に移せないでいる。

このような「指示待ち」の状態では、残念ながら高い評価を得ることはできません。自分から能動的に価値を創造していく姿勢が求められます。

年収が上がらないと感じるなら、一度立ち止まって「自分は職場や患者さんに対して、他の人にはないどんな価値を提供できているだろうか?」と自問自答してみる必要があります。

ルーティン業務の中からでも、付加価値を生み出すヒントは隠されています。

例えば、「在宅医療に積極的に関わる」「特定の疾患領域の知識を深め、患者さんから指名される存在になる」といった行動が、あなたの価値を高める第一歩となります。


20代から実践!薬剤師が年収を上げるための具体的な方法5選

「年収が上がらない原因は分かった。じゃあ、具体的に何をすればいいの?」

ここまでで現状と原因を把握しているはずですのでいよいよ具体的なアクションプランに移りましょう。

年収アップは決して夢物語ではありません。20代の今から正しい努力を積み重ねることで、着実に収入を増やしていくことが可能です。


方法1:資格取得で「資格手当」を狙う(認定・専門薬剤師など)

専門性を客観的に証明できる「認定薬剤師」や「専門薬剤師」の資格を取得することは、手当による直接的な年収アップと、自身の市場価値向上に繋がる有効な手段です。

資格が年収アップに繋がる理由は2つあります。

  1. 資格手当による収入増:多くの薬局や病院では、特定の資格保有者に対して「資格手当」を支給しています。これは、職場があなたの専門性を評価している明確な証拠です。
  2. 診療報酬・調剤報酬上の評価:一部の資格は、国が定める報酬制度(例:専門医療機関連携薬局)において評価され、薬局全体の収益向上に貢献します。あなたの存在が薬局の売上に直接繋がるため、給与として還元されやすくなります。
資格の種類資格手当の目安(月額)特徴
研修認定薬剤師5,000円~10,000円最も取得しやすい。「かかりつけ薬剤師」の要件の一つでもあり、キャリアの土台となる。
外来がん治療認定薬剤師20,000円~50,000円高い専門性が求められ、病院や専門薬局での需要が高い。手当も高額になる傾向。
スポーツファーマシスト5,000円~15,000円ドーピングに関する専門知識。ドラッグストアなどで活躍の場が広がる。

※手当の金額は勤務先によって大きく異なります。

【実例】

  • Aさん(28歳・調剤薬局勤務):「研修認定薬剤師」を取得。月5,000円の資格手当がつくようになり、年間6万円の年収アップに。資格取得をきっかけに、勉強会で発表する機会も増え、仕事への自信に繋がった。

資格取得は、努力が目に見える形(手当)で返ってくる、再現性の高い年収アップ方法です。
特に「研修認定薬剤師」は、20代のうちに取得しておくべき基本の資格と言えるでしょう。

まずは自分の職場の資格手当制度を確認し、どの資格が評価されるのかをリサーチすることから始めてみてください。


方法2:現職場で「管理薬剤師」を目指し役職手当を得る

今の職場でキャリアアップを目指すなら、「管理薬剤師」になるのが年収を上げる最も確実な道です。役職手当がつくことで、年収は大きくジャンプアップします。

管理薬剤師になると、通常の薬剤師業務に加えて以下の責任と役割を担うことになり、その対価として役職手当が支給されます。

  • 医薬品の在庫管理・品質管理
  • 従業員(薬剤師・事務員)の監督・マネジメント
  • 行政への各種届出

役職手当の相場は、店舗の規模や企業によって異なりますが、一般的には月額3万円~7万円程度が多く、これだけで年間36万円~84万円の年収アップが見込めます。

20代後半から30代前半で就任するケースが多く、若手にとって現実的なキャリア目標となります。

【実例】

  • Bさん(29歳・大手チェーン薬局勤務):入社7年目で小規模店舗の管理薬剤師に昇進。基本給に加えて月5万円の役職手当がつくようになり、年収が500万円から560万円にアップした。責任は増したが、店舗運営を任されることに大きなやりがいを感じている。

今の職場に不満がなく、長く働きたいと考えているなら、管理薬剤師を目指すのが王道です。

上司に「管理薬剤師に興味がある」という意欲を伝え、日頃からリーダーシップを発揮するよう心がけましょう。ポストが空いた時に、真っ先に声をかけてもらえる存在になることが重要です。


方法3:「かかりつけ薬剤師」として店舗の売上に貢献する

「かかりつけ薬剤師」になることは、国が推進する制度に乗り、自身の働きを直接的に薬局の売上に結びつけることができる、非常に効果的な年収アップ戦略です。

かかりつけ薬剤師が薬局の売上に貢献できる理由は、通常の調剤基本料などに加えて「かかりつけ薬剤師指導料(76点=760円/回)」を算定できるからです。

仮に、あなたが担当する患者さん20名が月に1回来局すると仮定すると…
760円 × 20人 × 12ヶ月 = 年間182,400円
これだけの売上を、あなたが一人で生み出す計算になります。

職場側から見れば、あなたは「売上を作れる薬剤師」であり、高く評価せざるを得ません。この貢献が、賞与(ボーナス)や昇給の査定にプラスに働く可能性は非常に高いです。

【実例】

  • Cさん(27歳・地域密着型薬局):患者さんとのコミュニケーションを大切にし、20名以上の患者さんからかかりつけの同意を得る。薬局長から「君のおかげで店舗の評価が上がっている」と褒められ、冬のボーナス査定が同期より10万円高かった。

「かかりつけ薬剤師」になることは、単なる年収アップだけでなく、患者さんから選ばれ、頼られるという薬剤師本来のやりがいにも繋がります。

患者さん一人ひとりと丁寧に向き合い、信頼関係を築くという日々の地道な努力が、結果的にあなたの評価と年収を引き上げるのです。


方法4:知識を活かして「副業」を始める(記事執筆、セミナー講師など)

職場の給与に依存せず、自身の薬剤師としての専門知識を活かして「副業」で収入源を増やすことは、リスクを抑えながら年収を上げる賢い選択肢です。

薬剤師の専門知識は、一般の人にとっては非常に価値の高い情報です。この「知識の差」を活かせる副業には、以下のようなものがあります。

  • Webライター:健康・医療系メディアで記事を執筆する。専門性が求められるため、一般的なライターより高単価(1文字2円~5円など)で受注しやすい。
  • セミナー講師:地域の方向けに「お薬の正しい飲み方教室」などを開催する。
  • 登録販売者試験の講師:ドラッグストアなどで需要の高い資格の講師として、自身の知識を教える。
  • オンライン健康相談:プラットフォームサービスを介して、個人の健康相談に乗る。

これらの副業は、本業の知識をアウトプットする良い機会にもなり、スキルアップにも繋がります。まずは月数万円の収入を目指すことで、年間数十万円の年収アップが可能です。

【実例】

  • Dさん(26歳・病院薬剤師):クラウドソーシングサイトに登録し、医療系記事の執筆を始める。最初は苦労したが、徐々に実績を重ね、今では月5万円の副収入を得ている。本業以外に収入の柱ができたことで、精神的な余裕が生まれた。

副業は、職場の評価や制度に関係なく、自分の力だけで収入を増やせるのが最大の魅力です。

まずは「自分の知識で、誰かの役に立てることはないか?」という視点で、できそうなことから小さく始めてみましょう。

ただし、職場の就業規則で副業が禁止されていないか、必ず事前に確認してください。


方法5:年収アップを最優先するなら「転職」が最も効果的

様々な方法の中で、短期間で最も大きく年収を上げる可能性を秘めているのが「転職」です。

現在の給与に強い不満がある場合、環境を変えることが最も手っ取り早く、効果的な解決策となります。

転職で年収が上がりやすい理由は、以下の通りです。

  1. 市場価値の再評価:現職での評価が低くても、別の職場ではあなたの経験やスキルが高く評価されることがあります。
  2. 給与水準の高い業界・企業への移動:例えば、病院からドラッグストアへ、年功序列の職場から成果主義の職場へ移ることで、ベースとなる給与水準が大きく変わります。
  3. 薬剤師不足エリアへの移動:地方へ転職するだけで年収が100万円以上アップするケースも珍しくありません。

実際に、薬剤師転職サイトの多くが「転職による年収アップ」を強みとして掲げており、50万~100万円程度の年収アップは十分に現実的な目標です。

【実例】

  • Eさん(29歳):都内の病院勤務で年収480万円だったが、給与の上がりにくさに悩み転職を決意。薬剤師不足に悩む北関東の調剤薬局に転職し、年収600万円の提示を受けた。年収は120万円アップし、家賃補助も手厚く、生活に大きなゆとりが生まれた。

「今の職場ではこれ以上の年収アップは見込めない」と感じているなら、思い切って外の世界に目を向けてみるべきです。

薬剤師転職サイトに登録して求人情報を眺めるだけでも、自分の市場価値や、世の中にはるかに好条件の職場があるという事実に気づくことができます。それは、あなたのキャリアにとって大きな一歩となるはずです。


5. 年収アップを成功させる「転職活動」の進め方

「転職が年収アップに効果的なのは分かった。でも、どうやって進めればいいんだろう?」
「転職で失敗したくない…」

年収アップの切り札とも言える「転職」ですが、やみくもに行動しては理想のキャリアは手に入りません。特に初めての転職となる方が多い20代では、戦略的な準備と正しい進め方が成功の鍵を握ります。

この章では、年収アップを成功させるための具体的な転職活動のノウハウを、3つのステップで徹底解説します。


狙い目はどこ?高年収が期待できる求人の特徴

20代で高年収を狙うなら、「①ドラッグストア」「②在宅医療に注力する中小薬局」「③地方エリアの薬局」の3つが主な狙い目です。

これらの求人には、高い給与を支払う明確な理由があります。

高年収求人には、共通する特徴(=給与を高く設定する理由)があります。

狙い目の求人高年収の理由具体的な特徴
① ドラッグストア利益率の高いビジネスモデルOTC販売や店舗運営など、調剤以外の業務が多く、その分給与水準が高い。マネジメント経験を積めば、さらに上の役職と年収が狙える。
② 在宅医療注力の中小薬局高い専門性と将来性在宅医療は診療報酬が高く、薬局の収益に大きく貢献する。専門知識やフットワークの軽さが求められるため、担い手となる若手薬剤師の給与は高く設定されやすい。
③ 地方エリアの薬局深刻な薬剤師不足薬剤師の需要と供給のミスマッチが激しいエリア。人材確保のため、年収600万円以上の提示や、家賃全額補助・引越し費用負担といった破格の条件が出ることがある。

これらの求人は、単に給与が高いだけでなく、職場が「その対価としてあなたに何を求めているか」が明確であるため、入社後のミスマッチも起こりにくいというメリットがあります。

【実例】

  • 実際の求人例(イメージ)
    • 【ドラッグストア求人】「首都圏エリア/店長候補/年収550万円~」
    • 【在宅特化薬局求人】「都内/在宅医療担当/要運転免許/年収530万円~」
    • 【地方薬局求人】「北海道〇〇市/管理薬剤師/年収650万円~/社宅・引越費用完備」

このように、求人票のタイトルや業務内容を見るだけで、なぜその年収が提示されているのかをある程度読み取ることができます。

高年収求人には必ず「理由」があります。その理由が「自分のやりたいこと」や「自分の強み」と一致するかを見極めることが、求人探しの第一歩です。

給与の金額だけに飛びつくのではなく、「なぜこの求人は給与が高いのか?」という視点を持つことが、満足のいく転職に繋がります。


転職コンサルタントをうまく活用するコツ

20代の薬剤師が転職を成功させる上で、薬剤師転職サイトの活用はほぼ必須です。

そして薬剤師転職サイトをキャリア戦略の「パートナー」として使いこなすことが成功への近道です。

薬剤師転職サイトを利用するメリットは計り知れません。

  • 非公開求人の紹介
    一般には公開されていない、好条件の「非公開求人」を多数保有している。
    全求人の約8割が非公開という薬剤師転職サイトも存在します。
  • 年収交渉の代行
    自分では言いにくい年収や条件面の交渉を、プロの視点で行ってくれる。
    これにより、個人で応募するよりも高い年収で決まるケースが多い。
  • 内部情報の提供
    求人票だけでは分からない、職場の雰囲気や人間関係、残業の実態といったリアルな内部情報を提供してくれる。
  • 客観的なキャリア相談
    あなたの経歴や希望をヒアリングし、第三者の視点から最適なキャリアプランを提案してくれる。

これだけのサービスをすべて無料で受けられるため、利用しない手はありません。

薬剤師転職サイト活用術 3つのコツ

  1. 「正直に、具体的に」伝える
  2. 複数の薬剤師転職サイトに登録する
  3. 「推薦状」を書いてもらう意識で接する
  1. 「正直に、具体的に」伝える
    • NG例:「いいところがあれば…」
    • OK例:「今の年収が450万円なので、500万円以上は絶対条件です。在宅医療に興味がありますが、未経験でも挑戦できる環境はありますか?」
    • → 具体的に伝えることで、薬剤師転職サイトも的を絞った求人を探しやすくなります。
  2. 複数の薬剤師転職サイトに登録する
    • 1社だけでなく、2~3社に登録しましょう。薬剤師転職サイトによって保有求人や得意分野(ドラッグストアに強い、病院に強いなど)が異なります。担当者との相性もあるため、比較検討するのが賢いやり方です。
  3. 「推薦状」を書いてもらう意識で接する
    • 薬剤師転職サイトは、あなたを企業に推薦する役割も担います。レスポンスを早くする、経歴を偽らないなど、誠実な態度で接することで「この人なら自信を持って推薦できる」と思ってもらえ、より良いサポートを引き出せます。

薬剤師転職サイトは、あなたの転職成功を本気で応援してくれる心強い味方です。

彼らが持つ情報やノウハウを最大限に引き出すためには、受け身ではなく、主体的に活用する姿勢が何よりも重要です。

まずは気軽に登録し、キャリア相談から始めてみましょう。

【2025年最新】薬剤師転職サイトおすすめ10選はこちら


失敗しないために。20代の転職で注意すべきポイント

20代の転職で最も避けたい失敗は、目先の年収だけに飛びついてしまい、長期的なキャリアを見失うことです。

年収以外の「働きがい」や「将来性」といった軸をしっかり持つことが、後悔しない転職の鍵となります。

20代の転職は、その後の30代、40代のキャリアを方向づける重要な転機です。年収アップはもちろん重要ですが、それと同時に以下の3つの視点を忘れないでください。

20代薬剤師の転職を考えるときの大切な視点(3つ)

  1. 「経験」は積めるか?
  2. 「社風」は合うか?
  3. 「ライフプラン」と両立できるか?
  1. 「経験」は積めるか?
    • その職場で得られる経験は、5年後、10年後のあなたの市場価値を高めるものか?
    • 注意点:高年収でも、誰でもできる単純作業ばかりの職場では、数年後にスキル不足でキャリアに詰む可能性があります。
  2. 「社風」は合うか?
    • 給与が高くても、人間関係が悪かったり、職場の理念に共感できなかったりすれば、長く働き続けるのは困難です。
    • 確認方法:面接での質問や、薬剤師転職サイトからの情報を活用し、職場の雰囲気を確かめましょう。「若手でも意見を言いやすい環境ですか?」といった質問も有効です。
  3. 「ライフプラン」と両立できるか?
    • 将来的に結婚や出産を考えている場合、産休・育休の取得実績や、時短勤務制度の有無は重要なポイントです。
    • 注意点:制度があっても、実際には利用しにくい雰囲気の職場もあります。取得実績を具体的に確認することが大切です。

【実例】

  • 失敗例:年収600万円という条件に惹かれ、地方の薬局に転職したAさん。しかし、そこはオーナー社長のワンマン経営で、休みも取りにくく、雰囲気に馴染めなかった。結局1年で再転職することになり、キャリアに傷がついてしまった。
  • 成功例:年収アップを目指しつつも、「専門性を高めたい」という軸を持っていたBさん。薬剤師転職サイトの転職コンサルタントに相談し、年収は微増だが「がん専門薬剤師」の資格取得を支援してくれる病院に転職。3年後に資格を取得し、市場価値の高い薬剤師として活躍している。

転職活動を始める前に、「自分にとって譲れない条件は何か?」を紙に書き出してみましょう。

「年収550万円以上」「年間休日120日以上」「研修制度が充実していること」など、優先順位をつけることで、求人を見る目が養われます。

目先の年収と、未来への投資。この2つのバランスをうまくとることが、20代の転職を成功に導く最大の秘訣です。


30代、40代を見据えた薬剤師のキャリアパスと将来性

「20代で年収を上げる方法は分かった。でも、この先はどうなるんだろう?」
「10年後、自分はどんな薬剤師になっているんだろう?」

20代の今、目の前の年収を上げることはもちろん重要です。しかし、本当の意味で豊かなキャリアを築くためには、その先の30代、40代、さらには生涯にわたって活躍できる薬剤師になるためのビジョンを持つことが不可欠です。

ここでは、少し視座を上げて、10年後のあなたを作るためのキャリア戦略について考えていきましょう。


30代で年収600万円以上は可能?キャリア別の年収モデル

薬剤師が30代で年収600万円以上を達成することは、十分に可能であり、現実的な目標です。

ただし、どのキャリアパスを選択するかによって、その達成のしやすさや、その後の年収の伸びしろが大きく変わってきます。

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」を見ても、薬剤師の平均年収は30代で大きく上昇します。

年齢階級平均年収(※)
30~34歳約606万円
35~39歳約687万円

※「きまって支給する現金給与額」×12ヶ月+「年間賞与その他特別給与額」で算出。
出典:厚生労働省 令和6年賃金構造基本統計調査

このデータは、多くの薬剤師が30代で年収600万円のラインを超えていることを示しています。では、具体的にどのようなキャリアを歩めば、この水準に到達できるのでしょうか。

キャリアパス30代の年収モデル特徴、20代で必要な行動
マネジメント職
(エリアマネージャーなど)
650万~800万円複数店舗の管理・運営を担う。20代のうちに管理薬剤師を経験し、マネジメントスキルや計数管理能力を磨く必要がある。
専門性追求
(専門薬剤師など)
600万~750万円病院や専門性の高い薬局で活躍。がん、感染症、在宅など、特定の分野で高度な知識と実績を積み、資格を取得する。
大手企業への転職
(製薬会社など)
700万~1,000万円以上臨床開発(CRA)や学術(MSL)など、薬局・病院以外のフィールドへ。高い専門知識に加え、語学力やコミュニケーション能力が求められる。
独立開業500万~1,500万円以上自身の薬局を持つ。経営手腕次第で青天井の収入も可能だが、リスクも伴う。20代から経営知識や人脈を築くことが重要。
薬剤師が30代で年収600万円を超えるキャリアと20代で必要な行動

【実例】

  • Aさん(32歳・ドラッグストアのエリアマネージャー):20代で店長を経験後、エリアマネージャーに昇進。担当する5店舗の売上管理や人材育成を任され、年収は700万円に。
  • Bさん(35歳・製薬会社のMSL):病院でがん専門薬剤師として5年間勤務した後、その専門性を武器に製薬会社へ転職。年収は1.5倍の900万円にアップした。

30代で年収600万円を超える道は、一つではありません。

重要なのは、20代のうちに自分がどの道に進みたいのかをぼんやりとでも考え、そのために必要な経験やスキルを意識的に積み始めることです。

あなたのキャリアプランによって、今、身につけるべきスキルは変わってきます。


今後、市場価値が高まる薬剤師のスキルとは?

AI時代が到来し、対物業務が機械に代替されていく中で、今後市場価値が高まるのは「人間にしかできないスキル」です。

具体的には「①高度な専門性」「②コミュニケーション能力」「③マネジメント能力」の3つです。

これからの薬剤師に求められるのは、単なる「調剤マシーン」ではありません。

厚生労働省が推進する「患者のための薬局ビジョン」でも、対物業務から対人業務へのシフトが明確に示されています。

  • ① 高度な専門性
    • なぜ価値が高いか:特定の疾患領域(がん、認知症など)や在宅医療といった複雑なケースに対応できる知識は、AIには代替できません。患者さんや他の医療従事者から「この分野なら、あの薬剤師に」と頼られる存在になります。
  • ② コミュニケーション能力
    • なぜ価値が高いか:患者さんの不安に寄り添い、生活背景まで汲み取って服薬指導を行う「かかりつけ機能」は、まさに人間にしかできない対人業務の核心です。医師への的確な疑義照会や提案も、この能力に基づきます。
  • ③ マネジメント能力
    • なぜ価値が高いか:組織(薬局やチーム)をまとめ、目標達成に導くスキルは、どの業界でも常に需要があります。人を育て、動かす能力は、AI時代においてさらにその価値を高めます。

これらのスキルは、一朝一夕には身につきません。20代からの日々の業務の中で意識的に磨いていく必要があります。

【実例】

  • スキルを磨いたCさん(30代):在宅医療に注力し、地域のケアマネージャーや訪問看護師と密に連携。多職種から絶大な信頼を得ており、「Cさんがいるから、うちの患者さんを任せられる」と言われる存在に。薬局のエースとして、高い評価と給与を得ている。

ただ漫然と処方箋をこなすだけの薬剤師は、残念ながら将来的に淘汰されていく可能性があります。

「自分にしか提供できない価値は何か?」を常に考えましょう。

20代の今のうちに、専門性、コミュニケーション、マネジメントといったスキルを意識的に高めていく努力が、10年後、20年後も選ばれ続ける薬剤師になるための唯一の道です。


今の働き方が10年後のあなたを作る

10年後のあなたがどれだけの年収を得て、どんな薬剤師になっているかは、他の誰でもない、20代の「今のあなたの働き方」そのものによって決まります。

キャリアは、日々の選択の積み重ねです。

  • 「成長」を選ぶか、「楽」を選ぶか
    • 少し難しい症例の患者さんを担当してみるか、避けるか。
    • 新しい知識を学ぶための勉強会に参加するか、家で休むか。
    • 面倒でも、医師に一歩踏み込んだ疑義照会をしてみるか、言われた通りに調剤するか。

一つひとつの選択は小さいものかもしれません。しかし、その小さな選択が1年で365回、10年で3650回積み重なった時、同僚との間には圧倒的な差が生まれています。これは精神論ではなく、キャリア形成における紛れもない事実です。

【実例】

  • 10年前の選択
    • Dさん(当時25歳):目の前の業務をこなすだけで精一杯。休日は趣味に没頭し、スキルアップのための勉強はほとんどしなかった。
    • Eさん(当時25歳):忙しい業務の合間を縫って、興味のある在宅医療の勉強会に参加。少しずつ知識をつけ、薬局内でも在宅チームに手を挙げた。
  • 10年後の現在
    • Dさん(35歳):年収580万円。役職もなく、10年前とほぼ同じ業務内容。年下の後輩に抜かされ、将来に漠然とした不安を感じている。
    • Eさん(35歳):年収720万円。在宅医療のスペシャリストとして、地域の多職種連携の中心人物に。講演依頼も舞い込むようになり、仕事に大きなやりがいを感じている。

この二人の差を作ったのは、才能ではなく、10年前の「働き方」に対する意識の違いに他なりません。

20代薬剤師のあなたは今、キャリアの岐路に立っています。

現状に満足できず、「変わりたい」と思ったその気持ちこそが、未来を変える最強のエネルギーです。

今日の残業、明日の勉強会、来週の患者さんへの一声。そのすべてが、10年後のあなたへの投資です。

ぜひこの記事をきっかけに、まずは小さな一歩を踏み出してみてください。その一歩が、あなたの輝かしい未来へと繋がっているはずです。


まとめ:20代は将来の年収を左右する重要な準備期間

20代薬剤師の平均年収は400~550万円。もしあなたが「年収が低い」「上がらない」と感じているなら、その原因は個人の能力でなく、職場の給与体系や環境にあるかもしれません。

年収を上げる方法は明確です。現職で「かかりつけ薬剤師」や専門資格取得で評価を高めるか、より好条件を求めて「転職」するのが最も効果的です。特に転職は、年収50万円以上のアップも十分に可能です。

20代の働き方が、10年後のあなたの市場価値と年収を決めます。この記事を参考に、まずは情報収集という小さな一歩から、未来を変える行動を始めてみましょう。


【この記事の最重要ポイント】

この記事では、あなたの年収に関する悩みを解決するために、様々な角度から解説をしてきました。

最後に、その要点を振り返ってみましょう。

内容のポイントあなたが得た知識
1. 【結論】20代薬剤師のリアルな平均年収20代薬剤師の平均年収は400~550万円が目安。他職種よりは高い水準。自分の客観的な立ち位置を把握できた。
2. なぜ差がつく?職場・地域別で見る20代薬剤師の年収事情年収は「職場(ドラッグストア>薬局>病院)」「地域(地方>都会)」で大きく変わる。年収差が生まれる構造的な理由を理解できた。
3. 20代薬剤師の年収が「上がらない」と感じる3つの原因年収が上がらない原因は「評価されにくい」「年功序列」「ルーティン化」にある。停滞感の正体を突き止められた。
4. 20代から実践!薬剤師が年収を上げるための具体的な方法5選年収を上げる方法は「資格」「役職」「かかりつけ」「副業」「転職」と多様。具体的なアクションプランを手に入れた。
5. 年収アップを成功させる「転職活動」の進め方転職成功の鍵は「高年収求人の見極め」と「薬剤師転職サイトの活用」にある。年収アップを実現する転職ノウハウを学んだ。
6. 30代、40代を見据えた薬剤師のキャリアパスと将来性30代で年収600万円は可能。市場価値の高いスキルを磨くことが重要。10年後を見据えた長期的なキャリアビジョンを描けた。
この記事の内容のポイント

あなたが具体的に取るべき「最初の小さな一歩」とは?

この記事を読んだ後、あなたが具体的に取るべき「最初の小さな一歩」を決めましょう。

  • もし、今の職場に満足しているなら…
    • まずは職場の「資格手当制度」を調べてみる。
    • 上司に「管理薬剤師に興味があります」と伝えてみる。
    • 明日、担当する患者さん一人に「かかりつけ薬剤師になりませんか?」と声をかけてみる。
  • もし、今の職場に不満や不安があるなら…
    • まずは薬剤師転職サイトに1社だけ登録してみる。
    • どんな求人があるか、30分だけ眺めてみる。
    • 薬剤師転職サイトのコンサルタントに「キャリア相談だけ」して、自分の市場価値を聞いてみる。

どれか一つで構いません。チェックを入れたら、今日か、明日中に必ず実行してください。この小さな行動が、あなたの人生を大きく変える転換点になります。

そして、本当に自分に合った薬剤師転職サイトを見つけたい人は、「【2025年最新】薬剤師転職サイトおすすめ10選を人気の20サイトから比較!」のページをチェックしてください。

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20代薬剤師の年収に関するQ&A

Q1. 20代薬剤師です。自分の年収が周りと比べて低い気がして不安です。実際の平均年収や手取りはどれくらいですか?

A1. 20代薬剤師の平均年収は400万円~550万円が相場です。

年収400万円の場合、手取り額はおおよそ315万円前後となります。

ただし、この金額はあくまで平均です。年収は勤務先(ドラッグストア>調剤薬局>病院)や地域(地方>都市部)によって大きく変動します。

例えば、都市部の病院勤務と地方のドラッグストア勤務では、同じ20代でも年収に100万円以上の差がつくことも珍しくありません。

もしご自身の年収が平均より低いと感じても、それは個人の能力だけでなく、職場環境や地域差が原因である可能性が高いです。

まずはご自身の客観的な立ち位置を把握することが大切です。

Q2. 経験3年未満の20代前半です。スキルに自信がないのですが、こんな私でも転職で年収アップは可能ですか?

A2. はい、十分に可能です。

なぜなら、20代前半の薬剤師転職では、現時点でのスキルよりも「ポテンシャル」や「人柄」が重視される傾向が強いからです。

企業側は、「若くて吸収力がある人材を採用し、自社で育てたい」と考えています。そのため、経験が浅くても、

  • 学ぶ意欲が高いこと
  • コミュニケーション能力があること
  • 明るく前向きな姿勢

などを面接でアピールできれば、高く評価されます。

むしろ、特定の企業文化に染まっていない「第二新卒」は、採用市場で非常に人気があります。

自信のなさを一人で抱えず、まずは薬剤師転職サイトに登録し、コンサルタントに無料相談してみてください。

あなたの強みを見つけ出し、ポテンシャルを評価してくれる企業を一緒に探してくれますよ。

Q3. 今の職場は給料は安いですが、仕事は楽で人間関係も悪くありません。このまま働き続けるのはダメでしょうか?

A3. 「ダメ」ではありませんが、「10年後に後悔する可能性」は考えておく必要があります。

「楽な環境」は、裏を返せば「成長の機会が少ない環境」とも言えます。

20代のうちは良くても、30代、40代になった時に、同年代の薬剤師と比べてスキルや経験に大きな差がついてしまうリスクがあります。

将来、職場の業績が悪化したり、家庭の事情で転職せざるを得なくなったりした時に、「あの時、もっと挑戦しておけばよかった…」と後悔するかもしれません。

今の環境に満足しているなら、無理に転職する必要はありません。

しかし、その環境に安住するのではなく、「研修認定薬剤師の資格を取る」「副業で新しい知識を学ぶ」など、意識的に自己投資を続けることが、将来のリスクに備える上で非常に重要になります。

Q4. 今の職場は給料がなかなか上がりません。20代薬剤師の年収が上がりにくい原因は何でしょうか?

A4. 20代薬剤師の年収が停滞する主な原因は、以下の3つが考えられます。

  1. 職場の給与体系の問題
    昇給率が低く設定されていたり、基本給が上がりにくい給与テーブルであったりするケースです。
  2. 年功序列の風土が根強い
    個人の成果やスキルよりも年齢が重視され、若いうちは評価が給与に反映されにくい環境です。
  3. 業務がルーティン化している
    日々の業務が同じことの繰り返しで、スキルアップを評価される機会が少ない場合も昇給につながりにくいです。

特に、初任給は高い傾向にあるものの昇給が緩やかな病院や、小規模な薬局ではこの傾向が顕著に見られます。

個人の努力だけでは解決しにくい構造的な問題が、昇給を妨げていることが多いのです。

Q5. 20代のうちに年収を効率よく上げるには、具体的に何をすれば良いですか?一番効果的な方法を教えてください。

A3. 年収を上げる方法はいくつかありますが、最も効果的で再現性が高いのは「転職」です。

現職で「認定薬剤師の資格取得」や「管理薬剤師への昇進」を目指す方法もありますが、時間もかかり、必ずしも大幅な昇給に繋がるとは限りません。

一方、転職はより評価制度が整っており、給与水準の高い職場へ移ることで、短期間での年収アップが可能です。

実際に、転職によって年収が50万円以上アップするケースは数多くあります。

20代はポテンシャルが評価されやすく、キャリアチェンジもしやすい絶好のタイミングです。

まずは薬剤師専門の転職サイトに登録し、どのような求人があるか情報収集をしたり、キャリア相談でご自身の市場価値を確かめたりすることから始めるのがおすすめです。

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